「人生は1冊のノートにまとめなさい」奥野宣之|自分を刻むライフログノートの作り方

今更だけど、奥野宣之さんの「人生は1冊のノートにまとめなさい」を読んだ。

現在の私は手帳となんでもノートを使用している。1冊使いではないものの、読んでみて参考になることも多かったので、本の内容についてまとめてみる。

ライフログを記録する意味

・3年前の今頃、どんなことを考えて暮らしていましたか?
・半年前の今頃、どんな仕事をしていましたか?
・3日前の晩ご飯に何を食べましたか?

この質問に全てきちんと答えられるだろうか。なんとなくは覚えているかもしれないけれど、具体的に思い出すのは難しいのではないかと思う。私くらいになると、昨日食べた晩ご飯の内容も忘れてしまうよ。

人は簡単に忘れてしまう。どんなに忘れたくないことも楽しかった思い出も、時間の経過と共に記憶はどんどん薄れていってしまう。

何気なく過ぎ去っていく日々を、「確固とした体験」にすること。これがライフログをつける意味です。

と著者は本の中で語っている。ライフログをつけることで、自分の人生をより確かな意味のあるものにしていけたら良いよね。

アナログが良い理由

ノートパソコンを持ち歩き、クラウドサービスやブログなどのデジタルツールを活用している著者が、なぜアナログのノートにこだわるのか。本の中にはこう書かれている。

「雰囲気」や「臨場感」「感覚」は、デジタルより紙の方が残しやすい。さらに言えば、そんなテキストや画像になりにくい情報「空気」こそ、ライフログには肝心だと思うからです。

デジタルなら検索性も良いし、長期保存にも向いている。でも、なんだか無機質だなと感じることもある。後から見返した時にその時の空気をより感じられるのは、アナログの強みだね。

1冊のノートにまとめる3つのルール

一元化する

ジャンルごとに分けたりせず、使うノートを1冊と決めてしまえば、書く時に迷わない。何か思いついたりメモしたいことがあった時もサッと書ける。「あのメモはどこに書いたかな?」という時も、そのノートさえ見れば見つかるし、何冊も持ち運ぶ必要がないのは楽である。

また、色々な情報が詰まっているので、見返した時に全く関連性のない情報同士が繋がって、思わぬアイデアが浮かぶこともある。

時系列で書く

ジャンルごとに分けたりせず、日付を書いて前から順番に使っていく。日を跨ぐ時には区切り線。こうすることで、どこに書いたら良いのか迷うことがなくなる。また、前後の流れも記録されているので、記憶に残りやすくメモを探しやすいという利点もある。

索引化する

絶対ではないけれど、後から情報を探し出せるように、ノートに番号を振ってわかりやすく管理しておくと便利とのこと。著者は日付とノート番号・タイトルをエクセルに入力して、検索すれば直ぐに辿り着けるよう管理している。また、チラッと書かれているけれど、ノートの先頭や最後のページに目次を作っておくだけでもわかりやすくなって良いかもしれない。

ライフログを「書く」「貼る」「読み返す」

情報をカテゴリ分けしたり、整理することに慣れすぎていて、また、そうすべきだという思い込みが強すぎて、「自由にノートを使ってください」と言ってもどうしていいのかわからない。こんな人は意外と多いのではないでしょうか。

はい、私もその1人です。自由に書くというのが意外と難しい。頭の中でゴチャゴチャと考えてしまう。そんな人でも書きやすくなるように、本書では気軽に書けるコツを紹介してくれている。

大事なことは、行動の切れ目ではなく時間の隙間にマメに書くこと。一段落したら書くスタイルだと内容を忘れてしまいがちだし、量が多くなるほど面倒になってしまう。そのための「までログ」「いまログ」「からログ」の書き方は非常に参考になった。

書くこと以外にも、気になったものを貼っていく方法も紹介されている。本の帯まで貼ってしまう著者のノートはすごいなぁと思うけど、さすがにそこまでは無理だろうな。でも、チケットの版権とか可愛いタグ、ショップカードを貼っていくのは良いなと思う。

また、書きっぱなしにするのではなく読み返すことで、ライフログの効果をより発揮できるとのこと。

これは本を読むのに似ています。(中略)自分が変わってくるのに応じて、本から受ける感動やメッセージも変わってくるのです。

本を再読すると、今までとは違った感想を持つことがある。それと同じように、ライフログを読み返すことで、自分の体験も違った視点から新しい発見が出来るようになる。正直、ライフログを読み返す習慣はあまりないのだけど、再読によって見方が変わる感覚はわかるような気がする。

その当時としては「当たり前だから、書くほどのことでもないか」と思うようなことでも一応書いておくと、あとで読み返した時、意外と役に立ちます。

読み返す時は大事な部分にマーカーで線を引く作業をすると、飽きずに読めるので良いそうだ。「なるほどな~」と思わされることが多い内容だった。

ライフログは自分が生きた証

「『ちゃんと毎日、がんばって生活している』ということですら、書かないと、なかなかわからないのが人間である」

時間の経過と共に記憶はどんどん薄れていってしまうし、良いことよりも悪いことの方が記憶に残りやすい。自分がきちんと生きていることを実感するためにもライフログは有効だなと思う。

巻頭カラーのノートの写真はとても興味深かったし、著者の語り口も柔らかで、わかりやすく丁寧に説明してくれている感じが好印象だった。ノート作りが楽しくなるような一冊だと思う。今よりもっときちんとライフログを付けるように心がけよう。